ヒロの記録

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ブルガリアで新型コロナ感染者が発見されたとき


新型コロナウイルスが世界中に蔓延している。全国に緊急事態宣言まで出た。まさかこんなに全世界の人の行動を巻き込むことになるなんて…(>_<)


ブルガリアでの新型コロナ感染者が発見されたとき、私はブルガリアにいたが、その時の様子をここに少し書いてみよう。


滞在期間は、2020年3月初めから中旬まで、パートナーと共にブルガリアに滞在。目的は、里帰りと結婚の事前挨拶と書類準備。主にソフィアと、それからパジルジクとパルヴォマイにも滞在した。

 

●2020年2月、入国前。

中国から始まった新型コロナウイルス。今は世界中に広まっているし、欧米での深刻な被害のために、今は逆に、欧米のコロナは別の型なんじゃないかとかで恐れられてる気がするが、この頃はまだ、コロナ=アジアから来た、のイメージ。中国から近く、そして既に感染者がいる日本から、まだ感染者がいないブルガリアに行く、ということで、もしかしたらブルガリア入国時に止められるんじゃないとヒヤヒヤ。( ;´Д`)

たびレジという外務省のサービスに登録すると、渡航国の日本大使館からメールで情報が送られてくる。そのメールで、ブルガリア入国時に体温が高ければ検査されて2週間隔離されるという、ということを知り、ブルガリア入国時まで絶対風邪はひけん!と思い、殺菌うがい液を買い、毎日マスク着用、外から帰ってきたらうがい液で口内を洗うなどの対策をしていた。


●3/4入国時

いよいよ出国。

私たち2人とも体に異変なし!

東京行きのJALの飛行機はガラガラ。コロナの影響で直前にJALがキャンセル特例を出したせいだろう。羽田空港では結構マスクつけている人がいた。東京からの飛行機ではマスク着用者はチラホラ、CAさんはつけていない。

ブルガリア到着。ソフィアの空港でマスクつけている人は数人。コロナの影響か?人が少ない。さて、いよいよ入国…|*´゚Д゚)ドキドキ …入国審査で何聞かれるかなと思ったら…3分で通過!並んだ時間を含めて!「(゚ペ)ありゃ?何も聞かれず、すんなり入国!地下鉄でソフィアへ行く途中、電車内でマスクつけてる人は私たち以外にほぼいなかった…大丈夫かな?


ちなみに、この時点で、ブルガリアではインフルエンザの影響で、3/11-3/16まで、高校までの国内全校閉鎖。


●3/8

ブルガリア国内初の感染者4名発見。

プレヴェン市2名、ガブロヴォ市2名。

 

翌日3/9には、市内では、人が多く集まるイベントの休止や、大学までの全教育機関が休校になった。


●3/11

首都ソフィアで初の感染者2名発見。

国内感染者、計6名。


感染者が確認された地域では、子どもの関わるイベント中止や、屋内行事や施設使用の制限、事業所への指示が出された。

感染者が確認されていない地域でも、事業所や教育機関への指示や、施設使用の制限、屋内スポーツイベントが中止という通達が出された。

最初に感染者が出たガブロヴォ州とプレヴェン州では3月15日までの間,全学校機関への訪問は休止。


●3/12

首都ソフィアで新たな感染者10名発見。

ソフィア12名、内1名死亡。

プレヴェン2名

ガブロヴォ2名

国内感染者、計16名、死亡者、1名。

 

今回ブルガリアでは楽しみにしていたものの一つが人形劇だが、劇場に行くとチケットは売ってないと言われる。コロナの影響で少なくとも3月いっぱいは営業せず、もしかしたら4月には大丈夫かも、と案内された。


●3/13

議会で緊急事態宣言が出される。

国内感染者、計23名、死亡者、1名。


この日の夕方前、コロナの影響で、ブルガリア政府が緊急事態宣言を出した。今後1ヶ月間の間の措置として,教育機関,幼稚園,ナイトクラブ,スポーツイベント等を含む施設の閉鎖,国境・渡航制限,隔離措置違反に対する罰金導入等が含まれるとのこと。この次の日にみんなでスキーに行く予定だったのだが、その予定は無しに。食べ物以外のお店が閉まるとのことで、お土産を急いで買うことにした。夕方、モールのお店は早々に閉まり始め、スーパーは人がたくさん並んでた。あるスーパーでは、警察官が入り口に2名立っていて、入店人数制限をしていた。スーパーに列ができていて、一人ずつ入っていた。いよいよパニックになってきてる。みんなマスクつけてないから私たちもつけてなかったけど、明日からは流石にマスクつけないとなと思った。


たびレジのメール内容↓

以下,保健省発表内容。

1 ゲームセンターやディスコ,バー,ショッピングモール(食料品店と薬局を除く),飲食店等への訪問を禁止する。

2 大学を含む学校やその他団体における授業やその他活動(クラブ活動や遠足等)は休止され,可能であれば遠隔教育の実施が推奨される。

3 子供の保育園,幼稚園への訪問を休止する。

4 学校やプリスクール等以外も含む,子供と生徒が関わる全ての団体活動を休止する。

5 スポーツや文化,娯楽や科学等(映画館,劇場,コンサートホール,ミュージアム,会議,スポーツジムやスパ等)の大規模行事等を休止する。

6 全ての雇用者は,その業種及び実現可能性を踏まえた上で,従業員がリモート勤務をする体制を導入する。不可能な場合には,職場における適切な措置をとる(換気,フィルター,消毒,ウイルス衛生指導,症状のある者の入構拒否等)。

7 小児科婦人科定期検診,予防接種,臓器移植を含む手術施術含め,医療機関への訪問を休止する。

8 以上の令は,関係する全ての地方保健検査官へ通達された。各地方検査官は,各知事,市長及び内務省管理者,管轄する全ての医療施設,教育機関等に対してこれらの対策について通知しなければならない。本措置の期間と範囲は今後の国内の流行状況により変動する。

以上


●3/14

ソフィアで新たに8名確認。

国内感染者31名、内2名死亡。

日本大使館で検温開始、37.5度以上の人は入館禁止。


コロナのために政府が出した決まりで、食糧店以外は閉めないといけないみたい。確かにモールやお土産店などはしまってるけど、みんな自分の生活がかかってるので、開けているお店もある。スーパーは忙しそう。レジに列が出来る。トイレットペーパーをまとめ買いしている人多い。薬局は昨日は行列が出来てたけど、今日はそうでもない。相変わらずマスクはみんなほとんど付けていない。観光客っぽい人たちや子供たちやお年寄りがマスクをがつけている。さてこれから政府がまたどんな新しいアナウンスを出すかわからないけど、ブルガリアは少なくとも食料品店は開いているし街も見て回れる、お土産店も開いているところがちょこちょこある。パニックだが、まだ危険ではないと思っていた。


●3/15

帰国日。夜の便。

夕方、早めに空港に行くと、入口が一つに制限されていて、入口入ってすぐに、マスクした空港スタッフが搭乗券を見せてくださいと言う。しかも、旅客だけしか空港に入れず、空港でお見送りに来てくれた人は入れないとのこと。なんと( °_° )!せっかく早く来て空港でゆっくりしようと思ったのに!仕方なく、雨が降る寒い駅で時間まで待ち、空港に入る。空港の中はガランとしている。お店も全部閉まっている。空港スタッフはみんなマスクつけている。唯一、一人の親切なスタッフと話せたのが救い。

飛行機の中では、さすがにCAの皆さんマスクをつけていた。


この時、ヨーロッパでは、状況が深刻化していて、ルーマニアマケドニアでは、陸路の国境を一部閉鎖して、国境では長い列ができているみたいだった。アメリカの空港も混雑しているとニュースで見た。この時の、日本でのコロナ感染者数は800人近くくらいだけど、イタリアでは2万人越え、スペインでは6000人近く、日本よりも人口がはるかに少ない国で、日本よりも速いスピードで、増えていた。ソフィアでは、最初にコロナ感染者が発見されてから1週間足らずで一気に50人くらいに増えた。私の地元福岡では最初に発見されてから1ヶ月で3人。潜在的な感染者はもっといるだろうけど、ヨーロッパでは感染スピードが早く、政府関係者も感染者がいる。

この時感じた、ヨーロッパで感染スピードが速い理由。いくつかあると思うがまずヨーロッパ全体は世界からたくさん観光に来ること、あとは、ヨーロッパの人は普段からマスクなどの風邪対策しないし、握手やハグキスとかのコミュニケーションが多いことが理由なのかなと思った。少なくとも、ブルガリアでは、そもそも普段からマスクつけないので、ストックないし、薬局では列が出来てた。あと、街ではマスクつけてる人見かけるようになったけど、だいたいは観光客かお年寄りと子供。一番気をつけないといけない地下鉄や電車などの密室でみんなマスクつけてない。日本ではなんかあったら(なんかなくても)すぐにマスクとか傘とか使う習慣があるけど、ヨーロッパではそうじゃないし、何かを防ぐ習慣があまりないみたいで、感染スピードが早いのかなと思った。


●3/16

ブルガリアの国内感染者51名、内2名死亡。


たびレジメールによると、↓

ブルガリアと国境を接する国々の一部が陸路の国境の一部閉鎖(北マケドニアルーマニア等)。

ブルガリアは、国民に対して国境を跨ぐ移動の自粛を呼びかけている他,イタリア,スペイン,イラン,韓国,中国からの渡航者に対し14日間の隔離措置をとることを発表。

ブルガリア国鉄は,ソフィアーイスタンブール間の国際急行の一時的運休をしている旨発表。

ブルガリア当局は、3/18以降,イタリア及びスペインからのフライトの運行を停止する旨発表し,自国民に対し,右期日以前に帰国するよう呼びかけ。

 


●3/17

ブルガリア国内感染者62名、内2名死亡。

 

航空便の欠航等も多くあり。

日本国外務省は,欧州各国に対する感染症危険情報を発出し,ブルガリア感染症危険情報をレベル2【不要不急の渡航は止めてください】に引き上げた。

ブルガリア外務大臣は記者会見の場で、自国民に対し改めて全ての旅行を取りやめるよう強く要請、同運輸大臣及び観光大臣は,今この状況下で旅行をすることは非常に無責任な行動であると発言。

ブルガリア国鉄は,本17日からブルガリア発着の全ての国際列車を運休することを発表。

ブルガリア航空局は,17日以降,中国,韓国,イラン,イタリア及びスペインからの航空便運航を禁止する旨発表。

ブルガリア保健省は,18日以降,中国,イラン,バングラデシュ,インド,モルジブ,ネパール,スリランカ,スペイン,イタリア,韓国,フランス,ドイツ,オランダ,スイス,英国及び北アイルランドの国民のブルガリア入国を禁止することを発表。


●3/18

ブルガリア国内感染者81名、内2名死亡。


日本政府が、東南アジアや一部アラブ国や欧州からの帰国者に対して、2週間の自宅待機をするよう要請することを発表。


このニュースを受けて、私のパートナーは急遽、飛行機の帰国便を早めて日本に帰ってきた。あと数時間遅ければ、欠航になって帰れないところだった。不幸中の幸です。


●投稿現在

さて、この文章を書いている今は、全国で緊急事態中。期間はゴールデンウィーク明けまでだそうだが、政府が態度を緩めてしまうと国民の行動もゆるまってしまうので、しばらく厳しい状態だと思う。


ブルガリアでコロナが最初に発見されてから1週間足らずでスーパー以外のお店がぜんぶ閉店。有名なチェーン店Happyまで閉まってしまった。私たちができることはスーパーに買い物に行って、外を散歩して、家で家族と過ごすだけ。ブルガリアの家族や友人たちは、みんなマスクもつけず笑顔で接してくれました。感謝。だけど、ハンバーガーショップで夜ご飯を食べていた時、ひと組のカップルに何回もガン見された。多分コロナのことだろうな。

はじめは、なんでこんなにパニックになるのかな?やりすぎではないか?って思っていたけど、ここまで広がってしまって、経済を重要視する日本でさえも緊急事態宣言を出したので、ブルガリアの対処はよかったとは思うけど、お店経営者たちの補償とかどうするんだろう?お店を開けると罰金、閉店を義務にしたので、補償はあるのだろうか。コロナで体調を悪くされている方々に加えて、生活が苦しい人々が心配。


日本では、有名な芸能人の方も何名か亡くなられた。

早く新薬ができて、少しでも早く通常の生活に戻れますように。

 

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